脱ギャル!
「晴輝クンはやっぱ優しいね」
沈黙に耐えきれず、アタシから沈黙を破った。
「ん……」
晴輝クンは、眉をひそめてアタシの顔を覗き込んできた。
うあ///
「ん〜……」
いつまで見つめられてんだろ///
1分くらい晴輝クンはアタシの顔を見ると首をかしげた。
「てかさ……君……だれ?」
……??
「え、浜野伊織だよ??」
「……あ、浜野さんか。雰囲気変わったからわからなかった」
………そっか。
そういえばアタシ、脱ギャルしたんだった。
長い黒髪は緩く巻いて、化粧は今までにないくらい薄く、清楚な女の子をイメージした。
ピアスもはずして、ネイルもシンプルにかわいいものを選んだ。
ギャルのアタシは、完全になくなっていた。