初恋という名の片想い
君の存在
ーーーピピピ・・・
目覚ましが鳴ってる...。
煩い...眠いんだよ...。
俺は目覚ましを止めようと布団から手だけを伸ばして時計を探す。
ーーーピピピ・・・
分かってるよ...。
止めようと頑張ってるだろ??
静かにしろって...。
俺は時計らしき物に一瞬触れるが、その瞬間ベッドから乗り出した体は重力に従ってずり落ちる。
ーーードンッ
顔が痛い・・・身体が痛い・・・。
目覚ましが煩い・・・眠い・・・。
「ヤス??今の音なんだ・・・ぅわ!?」
兄貴は勝手に部屋に入ってきて床にへばりついている俺を見て驚く。
起き上がる気力がない俺は手を伸ばして布団を引っ張り体を丸める。
そんな俺を見て兄貴は鳴り続けている目覚ましを止め俺から布団を奪う。
「ヤス!!朝だぞ朝!!学校だぞぉ!!」
頼む・・・耳元で叫ばないでくれ。
兄貴は起きない俺に大きな溜め息をついて大学に行く準備をしに行った。
仕方なく俺も起き上がり反目で学校に行く準備をする。
俺が家を出る頃には兄貴はとっくに大学に行っていた。
今日も学校か・・・。
俺は母さんが作った弁当を鞄に入れ家を出る。
それと同時に隣の家のドアも開く。
隣から出てきた彼女は俺を二度見して慌ただしく道を歩いてしまった。
俺はその背中を追いかける。