保健室は内緒の楽園
それからというと…
そのままいそいで席に着いたが、
少し時間があった。

「…どんなだろうな?
意外にそんなに良くなかったりして(笑)」

「えぇ――!?」



なぁんて、いろんな冗談を言っていたのに、
上映時間になり映画が始まるとかなり真剣な眼差しでスクリーンを見つめる俊哉さん。

あんなに冗談言ってはからかうように笑っていたくせに…。


「すごくよかったぁ♪
だけど…身体が痛い―…。」

まぁ…あんなに緊張してればね…。
私は俊哉さんの真剣な眼差しにドキドキして、かなり緊張して身体がすごくカチコチになりながら映画を見ていた。

「大丈夫?」

「あ、はい……。
大丈夫です(笑)ちょっと…その、緊張しちゃって……。」

「マジか…あんなに冗談、言ったんだけどな(苦笑)」

そう言って苦笑いを浮かべる俊哉さん。
……すいません。
私が緊張しちゃったのはあなたの真剣な眼差しを見たからですよ?……だなんて言えなくて………。

「なんだよぉ~冗談だって(笑)
お、そうだ…近くに美味いドーナツ屋があるんだ。
行かないか(笑)?」

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