保健室は内緒の楽園
「行きたい♪」

ドーナツ屋さんなんてこの近くにあったんだぁ~。

「よし、決まりだな。」

「あれ?あの…
く、車で行かないの?」

「すぐ近くだからな(笑)」

「そうなんだぁ(笑)」

そう言って俊哉さんと
二人で並んで歩く。
春のそよ風が気持ちいい。

一緒に歩いてると回りの女の人はチラチラと振り返り俊哉を見る。
……カッコイイもんね。


あーあ…高校始まるのは嬉しいけど、
そしたら会える時間とか減るのかな…。

「ここだよ」

「うわぁ―…可愛い♪」

まるで物語から出てきたみたいに可愛い小さな洋風の家みたいな建物。

ガチャ

「いらっしゃいませ」

ドアを開けると、
甘いいい香りが漂ってきた。

「いらっしゃいませ、
2名様ですか?」

奥の方から年配のちょっとふくよかで優しそうな女の人が出てきた。

「はい。」

「こちらへどうぞ。


久しぶりですね、俊哉さん。
隣の方は彼女さんですか?」

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