こいのおくすり
それから数日間
相変わらず俺は日花璃の病室に向かうけど
日花璃は相変わらず会ってくれない…
これじゃ一向に話が出来ない…
そう思って日花璃に俺は手紙を書くことにした。
そこには全て、俺のありったけの思いをぶつけた。
そしてその手紙を読んだ日花璃が
俺と会ってくれたのはあの日から2週間も経った時のことだった…
久しぶりに入る日花璃の病室
ノックしてゆっくりと入る。
するとそこには2週間ぶりの日花璃の姿。
だけどその日花璃は2週間前よりも
全然細くなっててやつれていた…
「日花璃…」
「こたろー…ごめんね…」
そう申し訳なさそうにいう日花璃
「いや、俺こそ…」
「こたろーはあたしのこと思って言わなかったんだよね。それに気付けなくてごめんね。」
確かにそうだけど…
俺が今欲しい言葉はそんな謝罪の言葉じゃない…
だけどなかなかいいださない日花璃。
だから俺から切り出した。
「手術…どうするの…?」
すると日花璃は少し震えながら
「正直、悩んでるの…このままで死んじゃうのも嫌だけど、もし手術失敗しちゃって死んじゃったらそれも嫌…」
「日花璃…」
「こたろー…あたし…死にたくない…っ」
そう言った日花璃の目には涙が溜まってて
それがとめどなく溢れている。
そんな日花璃の姿を見て
俺は思わず日花璃を抱きしめてしまった。