こいのおくすり
 
次の日、日花璃の手術の日。

病院に行って、日花璃の両親と

一緒に日花璃の手術が終わるまで

待たないかと誘われたが断った。

1人、自分の部屋で考える。

小さい頃からずっと一緒で

何をするのもずっと一緒。

そんな日花璃に恋愛感情なんて

抱くわけないってずっと思ってた。

失いそうになって初めて気付く自分の気持ち。

そして、日花璃の大切さ…。

小学校に入ってから少し恥ずかしくて

日花璃と距離を置いた。

中学校に入ってからは日花璃が毎日

俺の家に入り浸ってることを知った奴が

俺達を冷やかしたせいで日花璃を突き放した。

高校は別々の高校に通ってるものの

学校が近いため一緒に通ってたけれど

恥ずかしさのためか途中から一緒に通うことを嫌った。

でもそれは全部、冷やかされたりバカにされるのが嫌だった

そんな恥ずかしさではなくて

日花璃のことを意識してたからなんだと…

手術が終わって日花璃が目覚めたら。

日花璃を思いっきり抱きしめてやりたい。

そして、神にも誓うよ。

一生日花璃を手放さない。

「日花璃…愛してる…」

無意識に小さくつぶやいた…。


その日の夜、日花璃の入院している病院から

俺の家に電話が入った…


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