こいのおくすり
 
 
 -5年後…-


「あー!コラッ!逃げんなっ!」

「キャッキャッ」

おむつを替えようとして

逃げ回る男の子を追いかける俺。

すると視界からその子が消えた。

理由はその子の母親が抱き上げたから。

「もぅ、逃げちゃダメでしょ?パパ困るんだからね?」

「マんマーっ」

そう言って母親に抱きつく男の子。

「あ、てんめぇ…」

「もうっ、子供相手にムキにならないの。」

パパは怒りんぼうさんですね?と笑顔でわが子に言う母親。

「というか、時間大丈夫なの…?」

「あ、やっべぇ…遅刻する…っ」

そう言ってカバンを持ってあわてて玄関へ行く。

「いってらっしゃい、虎太郎」

「いってくる。」

そう言って玄関を出ようとしたけど

「あ、忘れ物。」

「え?何?」

そう言って慌てる俺の奥さん。

そんな奥さんに軽くキスをしてやる。

「じゃあな。日花璃。」

「っ/////」

真っ赤になって何もいえない日花璃。

俺達は結婚した。

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