こいのおくすり
今日もいつもどおり
学校帰りに日花璃に会いに行く。
「日花璃、来た。」
「こたろー!お疲れ様っ」
そう言ってにっこり笑う日花璃
見た目はすごく元気そうだけど
体はどんどん蝕まれている。
「今日ね、またお薬の数増えちゃったんだあ。」
そう言ってちょっとしょんぼりする日花璃
…薬、また増えたのか…?
「でも、これ飲んだらきっと直るよねっ」
「そ、そだな…」
「だからあたし、頑張るんだあっ」
そう笑いながら言う日花璃を見るのが辛い。
なぜなら、俺は
日花璃の病気の状態を知っている。
だけど、日花璃は
自分の病気の本当の状態を知らない…