こいのおくすり
本人に知らせるべき。
そう思っているのは事実。
だけど、その事実を伝えたとき
日花璃はどんな表情をするだろう?
きっと、今より無理して笑うに
決まってる…。
これ以上、日花璃の無理な笑顔を
見たくないんだ…
「最近…学校はどんな感じ?」
日花璃が入院してから
もう半年が経過しようとしていた。
「今はみんな、受験とか就職に向けて、必死に勉強してる。」
「あぁ、そっかあ。もうそんな時期なんだあ…」
そういうと少し悲しそうな顔をする日花璃
「私…学校行ける日くるのかな…」
「きっと来る。」
「そうだねっ…そしたらまた一緒に途中まで行こうねっ。」
そう言ってまた日花璃が笑った。