禁断の恋はじめます
「朱奈はずっと朱奈のままで
いてほしいな……」


啓吾が言った。



「へ?」



「寂しいからさ…
あんま急に大人になるなよ。」


啓吾の言葉に
か~っと頬が赤くなった。



  外が暗くてよかった……


「仕方ないよ。
朱奈だって女の子だし……
大人にならないとヤバイでしょ~
啓吾はまだ大人にならないの?」



「まだなりたくない…
大人になるのが不安だから
このままでいれたらいいのにな…」


そう話す啓吾の横顔は
充分に大人に見えて



私はまたドキンと胸が鳴った。



そうだね…
大人になっちゃうから…
こんな不埒な恋心に踊らされてしまう。


相手が啓吾じゃなかったら
こんなにドンヨリしないんだけど…




「朱奈は大事な妹だからさ…
いつまでも俺のそばで
笑ったり怒ったりしててほしい…」



啓吾の言葉に
悲しくなった。
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