禁断の恋はじめます
「啓吾に悪いね~」


「そう思ってね、
病院いってこっそり食べさせてきたの。」



「喜んだでしょ~」



「病院食のクリスマスバージョン最悪だったから
めっちゃウマイ~~なんて言ってたわ。
今週中に退院できるって~」



「よかったね~」


私はママが焼いたケーキの四分の一が
切り取られてるのが
嬉しかった。




四人で歌う歌を
三人で歌った。




そう私と啓吾は家族で


この二人から生まれてきた……



両親を裏切ってまで こんな悲しい恋をしても
いいのかな……。



先の見えない 決して
日の当たる場所で結ばれることのない
私と啓吾は……


幸せになれるんだろうか……



ママが
「そのネックレスって……彼氏がくれたの?」


唐突な質問に思わずパパを見た。



「彼氏 今度連れてきなさいね。」


「知ってたの?」



「もしかしたら……啓吾の先輩でしょ?」


ママのカンはめっちゃ鋭いね……。
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