禁断の恋はじめます
レディーファーストでお風呂を先に 
はいらせてもらった。


女性軍が終わると今度は男性軍と入れ替わる。


啓吾もパパと出かけて行った。

私はトイレの中にいた。


はいってきたおばさん二人が

「あの時の子供だよ。かあさん最後まで
反対してたんだ。」


「父親に似てるよね。
性格も似てたら…怖いよ…。
遺伝的なこともあるだろうし……
事件起こすようなことなきゃいいけど…」



「みっちもわざわざさ…
なんであの子引き取ったんだか……。
災い持って来なきゃいいけどね……。」



「殺人犯の息子だもん…可哀そうだとは
思うけれど…あの子もそんなこと知ったら
またみっち苦労するよ……。
朱奈だって年頃だし…疫病神にならんといい。」



「父親は家族皆殺しにして…あの子抱えて
みっちのとこに預けて母親は投身自殺…
それを知ったら…あの子も気の毒だけどさ」



  なに言ってんの?
  啓吾のこと?


頭がパニックになった。



啓吾が…私の兄じゃない?



殺人犯の子供?




心臓がドキドキしている。

二人のおばさんがトイレに入ったとこで
私は慌てて外に出た。



啓吾は……私のおにいちゃんじゃないの?



何度も何度もそう叫んだ。
< 109 / 443 >

この作品をシェア

pagetop