禁断の恋はじめます
塾からの帰り道だった。

今夜はめっちゃ冷えていて身も心も凍っていた。


私は手袋の手には~っと息をふきかけた。


 勇樹に悪いことしちゃった…


解放されてホッとしながらも
勇樹のことを考えていて
自分はどうしたいんだろうってイライラする。


道を曲がったマンションの前の公園に人影


啓吾と千沙だった。


二人は向き合ってお互いの手をとっている。


私は路地に体をかくした。
盗み見してるとろくなことはないけど
今 あそこに出て行くのも
ちょっと罰が悪いから……


「寒いよ~~」千沙が甘えた声で言う。


「早く家に入ればいいじゃん。」
啓吾が笑ってる。



「啓吾に温めてもらいたいな~」



「ここでは無理~凍死しちゃうし~」



「週末ね~両親がいないの。
啓吾お泊まりできるでしょ?」



「う~~~多分できる・・・・」


啓吾の言葉に私は胸をおさえた。



「じゃや~~その時いっぱい啓吾に
温めてもらっちゃおう~~。」



そう言うと啓吾の唇にキスをした。



「じゃあね~また明日~~」


千沙がマンションの入り口に消えるまで
何度も二人は手を振りあっていた。


やっと千沙が入り口に消えて言ったら
啓吾も家の方向に向かって歩き始めた。
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