禁断の恋はじめます
私立の受験が終わり 
いよいよ啓吾とおんなじ高校への
最後のダッシュが始まった。



意地悪啓吾も
勉強を教えてくれるようになって
少しづつ私も緊張感を覚えていた。


啓吾と一緒にいられる毎日を
想像しながら私は勉学に励んでいた。



そんなある日
それは突然おとずれる。


「困ります。突然そんなこと言われても…」

学校から帰ってくるとママが
電話で怒ったように喋っていた。


「今さら……会いたいなんて…
一切関係ない子だって言ったから
私が面倒を見たんです。」



「何もいりませんから……
啓吾はうちの息子です。
今さら会わせてくれって…あの子は
何も知らないんです。
きちんと順を追ってあの子には
伝えないといけないことです。
・・・・それはわかりますが
そこに呼ばれて啓吾はどう思いますか?」



啓吾に会いたがってる人がいる



「啓吾はうちの息子です!!」



声を荒げてママが受話器を叩きつけた。


そして
「勝手なこといいやがって……。
今さら何よ……。
なんで今さらそんなこと……」



ソファーに崩れ落ちてママが顔を覆った。



とうとう何かが
狂い始めているような恐怖感が私を襲った。
< 136 / 443 >

この作品をシェア

pagetop