禁断の恋はじめます
受験を一週間前に控えて
こんな時に朱奈を連れて行きたくないけど
昔お世話になった
大事な人だからという設定にするから
付き合わせてごめんねとママはいった。


「気にしないで。だって大事なことだもん。」


貴重な週末だったけど
早めに家を出て昼前には
ママの家のある街へやってきた。


「うわ~ホント二度と来たくないとこ…」

啓吾の言葉に家族が凍りつく



「どーせその人だって
俺より朱奈なんじゃね?」



「朱奈が生まれる前だから
向こうの人は啓吾に会いたがってんの…。
病気で記憶が前後してるみたいだけど
ただ顔を見せてそれでいいから……」


私たちは不安だった。



「ふ~~ん」啓吾の軽い横顔が
帰りも続きますように……


病院が視界に広がってきた。



啓吾のおじいちゃん……



黒い闇に包まれてる気がした。
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