禁断の恋はじめます
勇気の病室の前で 深呼吸した。


  笑顔 笑顔


私を助けてくれた勇樹は
私の一番大切な人だもん


静かに病室を覗き込むと
ベットの大きなかたまりが揺れていた。


  ??


かすかに声が聞こえて耳を澄ました。



「う…ウツ…ウ…ウ……」



  !?

私はその声に足がすくんだ。



啓吾は喜んでいたって言ってたけど
やっぱり悔しいよね……。



  私のせいだ……。



私を助けたばかりに
勇樹は大きなチャンスをふいにしてしまった。



泣いている勇樹に見つかったら
可哀そうだから…
私はそっとその場を離れて待合室のイスに座った
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