禁断の恋はじめます
一時間くらい時間をつぶして私は
もう一度勇樹の病室の前に立った。


中をのぞくと
勇樹はテレビを見ていた。



ホッとして私はできるだけ明るく元気に

「ゆ~う~き~~」と叫んだ。


勇樹は驚いた顔をしたけど
私の顔を見てニッコリと笑った。


「おう!!」


「寂しかった?」

私は勇樹のベットの脇に座って
大きな手をとった。



「寂しかったよ~」勇樹が笑う。



  ごめんね…
  私のせいで悲しい思いさせて


「私も会いたかったよ。」


勇樹の点滴の入った手の甲にキスをした。



「どーした?」



「こんなケガさせて本当にごめんね……」



申し訳なくて涙が出た。
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