禁断の恋はじめます
啓吾の話はなるべくしない方がいいって
思っていた。

あえて勇樹も聞かなかったし……


いつものように
勇樹のリハビリを一緒にやっていた時


「今日 帰ってくんだろ?」


「え?」


「啓吾。」


「あ…うんそうみたいだよ……。」


「日本代表に選ばれたんだってな~
すげーな~ネットでも大騒ぎだし
ここら辺のサッカーやってる奴の間でも
ものすごい騒ぎみたいだよ。」



「うん…あんまり有名にならなくていいのに…」

思わず口から出た言葉に


「どうして?」勇樹が聞いた。


「あ…ううん~
ほら…有名になって知られたくないこと
噂になったら困るでしょ…
寝像が悪いとか すぐ下痢するとか
それから…かなりのマザコンで……
妹いじめをするとか……」


次の言葉を言おうとしたら
勇樹の唇にふさがれた。


「ん……」

苦しくなるほどの
激しいキスだった……。


「く…苦しいよ…」


やっと勇樹の唇が離れて
私は思わず勇樹の胸を押していた。
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