禁断の恋はじめます
勇樹が啓吾に過敏に反応しているのは
きっと私の心の中に啓吾がいて

啓吾の心の中に私がいることを

勇樹は知っているのかもしれない……。


私はその後めたさで心臓が縮みあがっていた。


この恋は…
この悲しい恋は
絶対誰にも知られてはいけない。


私と啓吾の胸の中で終わらせた
悲しいけど……真実の恋は


誰かに知られたら
汚れてしまうから
心の宝箱にしっかりと鍵をかけて
誰にも開けられないように
封をした。



「勇樹……私を…」


「いいのか……」


目を閉じた。


私と啓吾の秘密を守るためなの……。
勇樹…ごめんね……



私を全部勇樹の色に染めてね……。

啓吾を思い出さないように……。
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