禁断の恋はじめます
「だからさ…啓吾がうらやましかった。
啓吾を勝手にライバルにしてた。
プレイでも一学年下なのに俺の出る大会には
必ず出てきて
そしてそれを応援する家族
うらやましかったんだ~。
俺にないものたくさん持ってる気がした。」



「うちの家族は特別だから。
好きなのサッカーとか
啓吾以外のサッカーや野球だって見るし
私も週末はそれがあたりまえになってて
友達もいらなかったわ。」



「朱奈は毎週来てたよね。
みんな言ってたよ妹 よく来るなって~」



「え~~!?そんなに注目されてた?」


「だって朱奈と啓吾は年子だろ?
大きくなったらさ普通来ないっしょ。
特に女の子ってさ……。」



「そう…だよね~
私の場合率先してたから……でも
啓吾は気の毒なのよ。
後でビデオ見ながらダメ出しされて~」



「そうなんだ~~。」

勇樹の顔が明るくなった。


「これからは啓吾じゃなくて
俺を応援して……。」



「うん。応援するよ。」


勇樹は笑顔で立ち上がると

「送って行くよ。」と言った。
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