禁断の恋はじめます
勇樹と映画に行って パフェをご馳走になった。

その時ちょうど啓吾の飛行機が
飛び立つ時間だった。


「どうした?」


「ううん~」
勇樹の前では啓吾の話はできない


私の心に後ろめたさがあるから



「啓吾…また行くんだろ?」


「あ…うん
今日行ったよ……。」



「とうとう世界デビューか……」



「出られたらね~」



「アイツなら出るだろう。
あのFW気質なら外人にだって負けないから。」



「あ~そうね
俺が俺がってタイプだから…
ただ周りと合わせられんのかが心配。」


結局啓吾のことを語ってしまう自分



「相手のゴールを突破していくなら
あの性格じゃないと気持ち負けするよ。」



サッカーが好きなんだなって
熱く語る勇樹を見ていた。


「何?」


「勇樹もサッカーバカだね。」



「あはは……バカって~~
そうだな~~バカだね。」


もしかしたら勇樹が行ってたかもしれない
この大きなチャンス……


複雑な気持ちを隠して
勇樹はできてるなって思った。
< 219 / 443 >

この作品をシェア

pagetop