禁断の恋はじめます
「ただいま~」


「朱奈~何やってたの!?
携帯も出ないし…先にはじめてるからね。」


私がリビングに入るとみんなが寿司を囲んで
食べていた。


「あ~~ヒドイ!!絶対おにいちゃん 
私のウニ食べたでしょ!!」


啓吾は頬をリスのように膨らませて
寿司をまた頬張った。


慌てて手を洗って腰かけた。


ウニはとりあえず一貫だけ残ってる。


すかさず手を伸ばしたら
啓吾が持ちあげてまだたくさん
入っているだろう口に入れてしまった。


「あ~~~~!!」絶叫する私


口からはばけそうになって
啓吾はアフアフしている。


「ママ~~~~このバカ全部食べちゃったよ!!」


私は半泣きになった。
いつも私と啓吾は寿司で喧嘩する。
今日もいつもと同じ
お寿司の食卓はいつもと同じ


両親がいて私がいて
そして


啓吾がいる……。
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