禁断の恋はじめます
知ってるんだよ啓吾


この間の夜のこと……
ごめんね……
知らない振りして……


「啓吾……」


「ん?」


「もしも人生ですごく嬉しいことがあったり
もしかして…すごい辛いことがあっても
私はいつも啓吾の一番のサポーターだから……
体がそばにいられないなら
心はいつも啓吾のそばにいるから…ね…。」


私は言葉を選びながら
これから啓吾を襲うだろう
辛い気持ちを一緒に支えたいと
伝えたかった。


もしも…
その時私を選んでくれていたら…
私は迷わず啓吾についていきたい


そう思った。


  勇樹……


勇樹の顔を思い出すと
迷いに変わる……。
どっちのそばにいるべきなんだろうって……


でも啓吾が苦しむなら
私がいてそれが軽減されるとしたら…
葛藤と迷いが私を混乱させていた。


「昔からおまえは一番のサポーターだよ。」


啓吾はそう言って私の額に
デコピンをお見舞いした。
< 242 / 443 >

この作品をシェア

pagetop