禁断の恋はじめます
緊張感でお腹が一杯だった。


「朱奈 食わないの?
んじゃ…くれ……」


いつものように啓吾が私の
ところから奪うけど


「いいよ。」と私は言った。



変わらないのは啓吾の笑顔だけ


この笑顔があと一時間後にはきっと
曇っているのかもしれない…

そう思うと
今この瞬間の啓吾の笑顔を
目に焼き付けたいと思った。


多分パパとママも同じ気持ちだろう。


啓吾の笑顔がどれだけ
うちを輝かしてくれていたのか…
今 改めて思い知らさせる。



  どうか啓吾が
  事実を受け入れてくれますように
  前向きな啓吾でいてくれますように


私たちはそう願うしかなかった。
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