禁断の恋はじめます
「啓吾……」

食事が終わってママがいつものように
コーヒーをおとして私たちは
いつもと何もかわらない
時間を過ごそうとしている。


でも…
残酷な運命はそうはさせてくれない。


「Jの人と話をしたんだが…」
パパが口を開いた。


「うん…」啓吾はコーヒーの香りを
嗅いでいる。


「今回は…断られたんだ。」
聞いたことのないような
低い声がパパの口から出た。


「へ?」あまりに突然で
啓吾はカップをしたにおいた。


「見合わせてほしいと……」


「なんで?断ったんじゃないんだろ?」


「俺たちも啓吾の思うように
してやりたいって言ったんだけど……。」


「じゃあ…急に…なんで……。」
啓吾の混乱が始まった。


「啓吾…まずこの話をする前に
おまえに聞いてほしい話がある。
そしてそれを聞いたおまえが
前向きに受け入れてほしいと
俺たちが願うことと……
俺 ママ 啓吾 朱奈 は
今までのように家族だということ
この強い絆で乗り越えてほしい…
そのためには
どんな力も貸すつもりだ。」


「とうちゃん…
回りくどい…。早く話して…。」


啓吾の真実の扉が開いた。
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