禁断の恋はじめます
大人な感じの千沙とは
すぐにいろんな経験をした。


その間 俺は
朱奈と先輩も付き合いだしたことを
千沙から聞いた。
だけど千沙にも先輩にも知らない振りをした。



「シスコンなんだって?」
千沙の目が怪しく俺を見た。


「え?」


「めっちゃ妹可愛いんだってね。
勇樹がずっとそう言ってた。
アイツも結構長い間 妹ちゃんに片想いだったみたい。」



「片想い?」俺は驚いた。



「サッカーの試合にいつも来てたんでしょ?
うらやましいって言ってたのは
家族の応援というよりも
妹ちゃんが気になってたからなのかな。」




「そうなんだ。」

先輩の朱奈を想う気持ちは
本気なんだと安堵する半面
複雑だった。


きっと先輩は朱奈を幸せにしてくれる

悔しくて…だけど
それは俺の役目ではないから…。

「ヤキモチ焼いてる?」


「なんで?」


千沙の唇が触れる。
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