禁断の恋はじめます
千沙と経験する一人前の男の階段は
刺激的だった。

だからその間だけ
俺は朱奈のことを忘れられて
没頭した。


大きな家に住む千沙の部屋は
うちのリビングと同じくらいの
広さだった。


大嫌いな冬が近づいて
むしょうに気持ちが下がるこの季節
ベットの中で戯れていると
気持ちが和んだ。



 なんで俺こんなに冬が来るのイヤなんだ。


冬になるとあきらめはつくが
夏から秋 秋から冬
この季節の変わり目が苦手だった。


この少し上の通りに
先輩の家があった。


「あ…勇樹と妹ちゃんだよ。」

その声にはあえて反応しないようにした。


一度見に行ってものすごく辛くなった。
手をつないで歩く坂道
朱奈の動きが遅くなったのか
先輩が後から朱奈を押して歩いていた。

楽しそうな朱奈の笑顔が



辛かった・・・・。
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