禁断の恋はじめます
罪と罰
理性が…理性が…嫉妬に負けたのは
これだけずっと悩んできたのに
あっさりと朱奈を地獄に引きずり込んだ。



  俺は悪魔か……。



俺は冬が嫌いだった。
サッカーができないからだけじゃない…
心の奥で…冬に恐怖を抱く自分がいる。
こんなに幸せに暮らしているのに
なぜ俺は冬が嫌いなんだろう。


その日…朱奈は初雪にはしゃいでいた。
朱奈は空から降る雪を小さい頃から
はしゃぎながら喜んでいた。
そんな朱奈を見ながら
朱奈の好きな冬が好きになれない自分が
不思議でたまらない。


孤独感…喪失感…
この真っ白な世界が嫌いだった。


いつものようにはしゃぐ朱奈
ひさしぶりに子供の頃のように
朱奈が俺の横で笑う。


先輩と付き合ってから
朱奈と距離を感じるしかなかった。
だから朱奈が自分の元に
戻ってきたようで俺は


もっと朱奈に触れたいと思った。


はしゃぐ朱奈に 兄の顔をして
触れる自分を世界一卑怯だと思った。
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