禁断の恋はじめます
朱奈の柔らかい体を背中に感じた。


「怖いんなら冬が大好きな
朱奈がそばにいてあげるよ。
大丈夫だから…
そんなに怖がらないで…」

そう言って俺を抱きしめる。



  そんなキレイ言じゃないんだ…。
  俺はおまえを女として見てる…。


だけど俺は自分のまえで組まれた手を
握りしめている。


  離したくない……。


朱奈が彼女でもないのに…
妹がこんなことをして…そう言って
離れようとしたから


俺はもうその体を離すことが
できなくなっていた。


そしてこの心の中にある
朱奈に対しての溢れるばかりの
愛の言葉を…口にしてしまった。


  もう止められない……。


両親の顔が一瞬脳裏に浮かんで
首を振った。




  ごめん…本当にごめん…
< 282 / 443 >

この作品をシェア

pagetop