禁断の恋はじめます
朱奈の心臓の音が伝わってくる。


その音に理性が戻ってきて
自分はなんてことをしてしまったんだ
と後悔をした。


しかし…次の瞬間


朱奈の言葉に俺は…耳を疑った。


朱奈の心に悪魔がいる…
俺を…


俺を愛してるという悪魔が……


「啓吾と恋ができないことを
悲劇だと思ってきた……。
こんなに好きなのに……
なんで啓吾は家族なんだろって…」


朱奈の言葉に 俺は朱奈を
正面から抱き寄せた。



朱奈の頬は 火がついたように熱い


  まさか同じ気持ちだったなんて


感動で俺の胸が熱くなった。


俺に顔を見られない朱奈の顔を
上にあげて


「愛してる。」と言った。


「私も世界で一番
啓吾を愛してる……」


朱奈の声が甘く掠れて…俺は…とうとう
罪を犯してしまおうとしている。



 ここまでなら…
 神様も許してくれるか…?



朱奈の唇に自分の唇を押しつけた。
そして…朱奈の舌を探しに
さらにまた禁断の扉を開けた。


舌が触れ合った時…
感動で一杯になった。


俺たち…愛し合ってるんだ……。


からだじゅうが溶けてしまいそうだった。


妹を手に入れた……。
俺たち兄妹は大きな罪を犯してしまった。


  罰なんか…あたるわけない…


俺は朱奈を手に入れてまたさらに
悪魔になり下がる。
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