禁断の恋はじめます
さんざん罪を犯したのに…自分がここの
子供じゃないことを知って
ものすごくショックだった。


今までぬくぬくとあたり前に
守られて……あたりまえに両親の
深い愛情の中で俺は何も知らずに
生きてこられた。


父の言葉を聞いた時は
激しい怒りで一杯だった。
現実を受け入れられない……。
朱奈をあきらめるために 
天秤にかけたはずの サッカーもできない……。


感謝というより怒りしか湧かなかった。


心配してくれた朱奈にも
辛くあたってしまった。


  自分勝手だよな……。



この現実を受け入れられたら
もしかしたら
愛する女を手にいれることが
できるかもしれない……。


だけどそんな都合のいい話なんて
何一つない…。



  殺人者の息子


そんな生い立ちの俺が
これから先あたりまえの普通の人生を
おくれるはずもない……。



これ以上 
朱奈も両親も巻き込むわけにはいかない。




  ここを出よう


そう決意した。
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