禁断の恋はじめます
近くの大型スーパーで時間をつぶして
またあの家の前に来た時はもう
八時を回っていた。


今度は直接
インターフォンを押そう。
誰と聞かれたら 妹だと言おう

ずっとずっとその作戦を練っていた。


家の近くに来た時に向こう側かr
フラフラと歩いている男を見つけた。


  啓吾?


私は視線を集中させた。
酔っ払ってるのか大きく道を
右に左に動きながら歩いている。


私はもう絶対に啓吾だと
確信して
その酔っ払いの前に立った。


「ん?誰・・・・?」

完璧にろれつの回ってない啓吾が
視線を私の顔にうつした。


「啓吾!!」
私は思わず声を荒げた。


「しゅ・・・おまえ…何で……。」


啓吾はよだれを拭くように
口元を乱暴に拭いた。


「最後まで診察受けてないでしょ。」


「会計のこと?
明日でも払いに…行くって……。」


「私から逃げようとしたんでしょ?
卑怯者!!」


啓吾の普通じゃない姿に
私は怒りを覚えていた。
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