禁断の恋はじめます
「就職さ…内定もらったんだ。」

勇樹も今年は卒業するつもりだ
と言っていたけど
内定という言葉に驚いた。


「家のじゃなくて?」


「うん。本州企業に受けに行った。」



「え!?いつ!?全然知らない!!」



「だって内緒で受けたんだもん。
先月週末 大学の友達と
温泉に行くって言ってただろ?」



「あ…あの時……。」



勇樹が私を膝の上に
座らせて 企業のパンフレットを
開いた。



「この会社…一流企業じゃない……。
すごくない?」



「俺の頭の良さを
おまえ知らなかったか?」


勇樹が私の首筋にキスをした。


「だって…すごい倍率だったでしょ。」


「うん めっちゃすごかった。」


「勇樹……すごいよ…。」


「朱奈も…ついてきてくれるだろ?」


勇樹の腕に力がこもった。


啓吾とは違う…筋肉質で
力強い腕に私はすっぽりと
抱きしめられる。
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