禁断の恋はじめます
「妹……さん……。」


後から裕子に声をかけらた。


「はい。」


「啓吾が…啓吾が
望んでることって何なのかしらね。
それがわかったら
教えてほしいわ。」



私は何も答えずに
玄関を飛び出した。



  ………ったく……


啓吾も啓吾だ。
わけわかんない……。
自分の夢を奪ったような女と
一緒にいる意味


それも干渉し合わないとか
カッコいいこと言って……。



イライラしながら歩いていると
雪が降ってきた。



「寒い……。」



啓吾はいったい
何を望んでいるのか……。


裕子の言葉を思い出した。


少なくても今は人生に絶望してる。
太陽が似合う啓吾が
今は闇で生きている。


啓吾を……助けたい
私はタクシーを捕まえて
また夜のネオン街に戻って行く。
< 338 / 443 >

この作品をシェア

pagetop