禁断の恋はじめます

あまり食事はとれなかったけど
四人で囲む食卓は楽しかった。

朱奈が大人になってしまったくらいで
視界は入るものは何も変わってない。


俺のｻｯｶｰの写真がまだ
飾られていたことにも
驚いた。


「かーちゃん……
俺の部屋も全部あの時のままで…
ありがとう……。」

と頭を下げた。

｢何を…何言ってるの。
ここは啓吾のうちでしょう。
啓吾はうちの子供なんだから
あたりまえじゃない。」


「ありがとう。
言える時に言っておかなきゃ……。
心配かけてごめんなさい。
また心配かけるけど……
最期まで…よろしくお願いします。」


母が口をおさえた。
嗚咽をおさえている。


｢啓吾は俺たちの誇りなんだぞ。
堂々と啓吾らしく戦おう。
それを俺らは　昔と同じ
三人で応援するからな。」


俺の目からも涙がこぼれた。

｢みんなに会えてから俺
なんかすぐ…泣けてきて…
ごめん…そんな弱い男じゃ……
なかったのに……。」

ｶｯｺ悪いけど嗚咽が邪魔する。