禁断の恋はじめます
先輩は俺の前に右手を出した。


「・・・・・・。」



「俺とおまえは……
同志だな。
朱奈を愛する想いは…。」



俺は大きな先輩の手を握った。



「悔いのないように……
朱奈の前から消えろ……。
おまえが消えた後は…俺がいる。
安心しろ。
だから…頑張れよ。
簡単に死ぬなよ。」


俺は思わず嗚咽を漏らした。



「すんません……先輩……。」


「何謝ってんだよ。
全ては俺の幸せのためだって…。」


先輩の目からも涙が流れた。


「朱奈をしっかり愛して……
先輩にお返しします。」



「頼むな。」


先輩は辛いだろう…
それでも先輩は…朱奈を愛してるから
身を切られるであろう選択肢を
選んだ。


 負けてられない


俺は先輩の手を力いっぱい握った。
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