禁断の恋はじめます
島田くんと別れて
歩いていると


公園の遊具で低学年の
男の子と
女の子が遊んでいた。


「マキ~もう帰らないと
ママに叱られるよ~」



「ちょっと待って
これあと五回滑ったら
帰る!!!」



女の子は滑り台の階段を
登り始めた。


「じゃ 俺さき帰るから~」

男の子は背を向けて走り出した。



「待って~待ってよ
おにいちゃん~~」


女の子は慌てて滑り台を降りたとこで
こけて前に転んだ。



「ウワ~~~ン~~!!!」



大きな泣き声



慌てておにいちゃんが
戻ってきた。



「ホラ…帰るぞ…」



女の子はおにいちゃんの手を
とって歩き出した。



私と啓吾も
いつもあんな感じで

真面目な啓吾は時間厳守
そして私のお目付け役

わがままで
啓吾に甘えてた私は
好き放題


怒って先に帰ろうとすれば
嘘泣き攻撃



あの頃は必ず啓吾が
手を差し伸べてくれた。


いつからだろう
その手が遠くなったのは


あたりまえだった
啓吾の手は


今では触れただけで
心臓がキュンとなってしまう。
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