禁断の恋はじめます
「わかった…でも…
先輩はおまえを受け入れるつもりでいる。
だから…わかってるよね?
期限付きだぞ。
それが終わったとき
ちゃんと先輩と話せよ。
おまえを深く愛してるから…
おまえを受け入れようと
努力している…。
先輩ってさ
男から見てもめっちゃ
かっこいい人間だよ。」



「そんなこと啓吾に言われなくても
私のほうが知ってるよ。
だから辛いんじゃない……。
私は……啓吾が一番好きだから…。
ずっと勇樹を裏切ってて
申し訳ないって思ってた……。
だから今回は そんな
裏切りに罪悪感全部から
解放されて…自分の思うがままに
啓吾のそばにいたいの。」


涙がポトンと落ちた。



「わかった。泣くなって……。」


啓吾が頭をなぜてくれた。


「バカ…ヒック…ヒック……
啓吾のバカ……。」



嗚咽が苦しいほど
私を泣かせた。


「わかったって朱奈……。」
啓吾は頭を撫ぜるだけ……。



  抱きしめて啓吾……。


「何もわかってない……。」
私はまた泣いた。
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