禁断の恋はじめます
「朱奈~~どうしたの?
啓吾は降りてこられそうなの?」


母の声


「は~~い。
今 着替えたら行くから。
啓吾は大丈夫そうだよ。」


私は慌てて泣き声を隠した。


「着替えてちょっと時間おいて
降りていくから…
うまくいっておいてね。」


「電話してることしておくか?」


  こんな顔で親の前に行けない


私は啓吾をおいて
部屋に戻った。


ドアをしめてため息をついた。


「啓吾…啓吾…
愛してる……。」


わがまま言わないなんて言って
抱いてほしいって心が
叫んでる……。


この世から啓吾が永遠にいなくなる


そう思うだけで私の
心は大きく動揺する。


あの目もあの唇も
あの手も…全部…全部…
存在が思い出に代わってしまう日は
確実に近付いている。


  啓吾を失いたくない・・・・


叶わぬ想いが爆発している。


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