禁断の恋はじめます
「最後に行ったのは…俺が中二の時…
受験が続くからしばらく
行けないとか言って……。
もう少ししたら湖が視界に…
この雪道によく朱奈の運転で
無事についたよ……。
生きた心地しなかったよ。」


啓吾が大げさに心臓をおさえる。


「失礼ね。
こう見えてけっこう車
乗っているんです。」



「そうか?
それはよかった……。
ここまで来る山坂は恐ろしかった。」


「それは啓吾が
私を信用してないからよ。
勇樹は寝ちゃうよ。」


ムキになったら勇樹の名前を
出してしまった。


「さすが先輩
愛の深さが違うんだって。
俺ならこの運転で寝るなんて
絶対にできないな。」



「失礼しちゃうわ。」


啓吾の返答に
さほど気にしてない様子で
安心した。



「うわ~~~めっちゃ
幻想的だって~~。」


啓吾が大声をあげた。
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