禁断の恋はじめます
ホテルのチェックインは早い時間だったから
ホテルのフロントは早くついた人が数人
順番待ちをしていた。


私は啓吾を車いすに乗せて
フロントの人の後をついていった。


「こちらでございます。」


案内されたのは ものすごく
高そうな部屋だった。


「とうさんたちかなり
奮発したんじゃないか。」



「私もそう思う……。
一泊いくらなのかな。」


客室露天風呂がついている
それだけでも豪華なのに
まるでスィートルームのような豪華さに
目が丸くなる。


大きな窓一面からは
一枚の絵のように
幻想的な湖とそれを囲む
白い山がものすごく美しい。


啓吾は車いすを停めて
その風景に魅入っている。


「お食事は五時半頃
お持ちいたしますので
どうぞごゆっくりお過ごしください。」


そう言うとフロントの人は
出て行った。



「それにしても…めっちゃすごい…。
啓吾~~お風呂もあずましいよ。
今日はゆっくりつかるといいよ。」



「マジに…こんなすげーとこ
俺のために…金使わなくても
親孝行一つしてないのに…。」


啓吾はそう言うと
目をゴシゴシと拭いた。
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