禁断の恋はじめます
深く眠った。
次に目が覚めた時はボイラーの音がした。


フラつく体を起こして
ふと外に目をやると 朱奈の
後姿が
露天風呂につかっていた。


雪を頭に乗せて
湖の方を見つめている。


その光景があまりに美しくて
俺はしばらく棒立ちになった。


手を広げて落ちてくる
ぼたん雪を受け止めている。


  のぼせるぞ…


そのまま立ち上がって
朱奈は空をしばらく見上げている。


  おい!!大丈夫か!?

俺の方がハラハラした。
誰かに見られてないのか?


チラ見した朱奈の
後姿が白い世界に一体化して
キレイだと思った。


 この光景も俺
 絶対忘れないな きっと…。


朱奈の真っ白な肌が
赤く染まっている。

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