禁断の恋はじめます
「啓吾。」

入り口でスーツを着た先輩が
立っていた。


「先輩……!?」


何が何だか分からない俺に


「向こうで朱奈が待ってる。」


そう言って笑った。


「何なんですか?」



「朱奈と話してきて。」


今度は車いすを先輩が押した。


「え?何?どうしたんだ?」


扉を開けるとイスが中央に置いてあって
先輩が


「朱奈 啓吾連れてきた。」と言った。


「ありがとう。」


立ちあがったのは白い
ウエディングドレスに身をつつんだ
美しい朱奈だった。


「ゆっくり…話してこい。」

先輩はそう言うと
俺をおいて部屋から出て行った。
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