禁断の恋はじめます
勇樹から連絡が来たのは
それからちょっとしてからだった。


いくら啓吾がそれを
望んでいるからと言っても
もう勇樹を
巻き込むことはできなかった。

「もう終わりにしよう。」

そう言う私に 勇樹は微笑んだ。


私が思う以上に
勇樹の心は限りなく
広く 温かかった………。


「啓吾を愛してる 
そんな朱奈を全部
俺が受け止めるから……一緒に
歩いてくれないか?」


「どうして そんなに優しいの?
私はずっとあなたを裏切ってたのに
そんな私をどうして愛せるの?」



「朱奈は俺の太陽だから…
朱奈がいないと俺…真暗なんだ。
頑張ることもできない
歩くこともできない
希望すら見いだせない……。」



「勇樹……。
私は勇樹が大好きだから
これ以上 勇樹を傷つけたくないの。
これ以上その優しさに
甘えたら…罰が当たるから…。」


背中を向けた私を
勇樹は静かに抱きしめた。
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