禁断の恋はじめます
「両親が朱奈に会うと言ってくれた。」


長く付き合っていたけど
一度も見たことのない
勇樹の両親……。

勇樹と両親の間にある闇に
私は緊張した。


「心臓が口から出ちゃいそう…。」


「朱奈はいつも通りでいいよ。」

勇樹はそういうと
私の手をぎゅっと握った。


何度も通い慣れた
勇樹の家のリビングに初めて
人間の気配を感じた。



「こちらが俺の恋人の
池端 朱奈さん。
朱奈のことは全部俺が話した通り。」



「池端です。
はじめまして。」



「勇樹の父です。」


「母です。」


三人は 初めて顔を合わせた。
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