禁断の恋はじめます
いつものような試合の朝

パパは慌ただしく
ビデオのバッテリーを確認した。


「じゃあ…行ってくるね。」


啓吾の声がした。



「頑張ってね」


「頑張れよ」


パパママの声が聞こえた。



「朱奈~~啓吾出かけるよ。」



「いってらっしゃ~い!!!」


あえてリビングから声を出した。




今日 わかるね……。

啓吾の彼女が応援に来るから……。


そしたら言おう。


「キレイな彼女だね。
お幸せに~~~」

できるだけ明るく笑おう。


そして
勇樹と付き合ってることを
話して



祝福してもらおう。



軌道修正……



誰にも知られず
まともな人間に戻れる。


妹として


啓吾の恋を応援しよう。
< 49 / 443 >

この作品をシェア

pagetop