禁断の恋はじめます
勇樹を目で追っていたら
啓吾と目があった。


もういいや…


啓吾にきっとバレちゃったよね。


そう思いながら
私の背中に冷たい風



「朱奈?
さっき島田くん隣のキレイな子に
手を上げたのよね?」


ママ・・・・


実は私だけど…


「どうなのかな……」


曖昧に答えた。



応援席に挨拶にきた
選手たち


みんな笑顔で
その中でもひときわ勇樹の笑顔


私も嬉しくなった。



啓吾を探すのを忘れた。



  いいか…彼女がいるから…


啓吾の背番号を見ていた。


彼女はいつの間にか
消えていた。



啓吾はおにいちゃんだよ



勇樹と私の仲も
多分啓吾にはわかっただろうし


 これでいいんだ…


 これで…いいのだ…


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