禁断の恋はじめます
「う…うるさい!!
意地悪サイテー男~~」


「あはは~」
啓吾が爆笑した。


「めっちゃタコだぞ~~」


顔が赤いのはね……
怒ってるからじゃない
恥ずかしいからだよ…



そう答えたら
どんな顔するのかな……


きっと気持ち悪がられるね……
妹でもいられないくなるのだけは
絶対にイヤだ……。


恋人になれないなら
妹でいたら
こうして一緒にいられるもんね


「おにいちゃん…」
わざとにそう呼んだ。


「勇樹とつきあってる。」
じぶんから告白する。


啓吾の手が一瞬
止まった。


「勇樹と………」


「わかってるって。」

ちょっと不機嫌に答えられた。


「だからブラコンから
卒業しないと…って…
だからおにいちゃんって呼んだの…」


長い沈黙が続いて
息苦しくなってきた。


「次の問題解け…。
ここはさ……」


いきなり勉強にモードが変わった。


私は慌てて
ペンを握った。



 啓吾…好きなの


そう言ったら
啓吾はどんな顔をしたんだろ…。
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