禁断の恋はじめます
秘密
「雪だよ~おにいちゃん~」


車の姿が消えた道で
私は初雪に喜んだ。


それを啓吾はじっと見てる。


「おまえは冬が好きだったな~」


「うん
白が好きだから街が
白くなるのが嬉しいんだ。」


「変わってんな~
俺はサッカーできなくなるから
つまんないな……」


「おばあちゃん
大丈夫かしら……」



「年だからな・・・・」


うちはあんまり
親戚付き合いがなかった。


おばあちゃんには何回会ったかな



「俺さ親戚苦手~」



「なんで?」


「一度おじいちゃんの葬式行ったろ?」


「あんまり覚えてない。」


私は落ちてくる雪を
口で受け止めながら聞いている。


「そんときなんか
イヤな感じだったなって
それだけ覚えてるんだ。」


「気のせいだよ…。」


「そっかな~
小さい頃だったから
気のせいかな・・・・」



「おにいちゃん
初雪だよ~~」


啓吾の言葉より
雪に夢中な私だった。
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