禁断の恋はじめます
「おにいちゃん…?」

部屋のドアを少し開けた。


「おにいちゃん?」



薄暗い部屋


カーテンを開けて
啓吾は外を見ていた。


「どうしたの?
制服 アイロンかけるよ。」




啓吾は何も言わずに
窓を見ている。



「おにいちゃん?」



「あ…ごめん…
考えごとしてた……。」




「電気もつけないで……。」



私がつけようとしたら
啓吾が


「つけんな」と言った。



「え…?」



「雪見てたんだから……」




「そうなんだ……。」



「俺さ…サッカーできないから
だけじゃないんだ…。
朱奈の好きな冬が嫌いっていうか
怖いんだよな~。
なんでだろ……
どうしてこんなに冬が怖いんだろ…」


啓吾が雪を見ながら
そうつぶやいた。
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